シンポジウム,デモ展示など特別イベントに関しての情報を掲載しております。
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フェロー記念講演
映像情報メディア学会には、テレビジョンを含む映像情報メディアに関する学術および産業分野の発展・普及・振興あるいは本学会事業の発展に対して、特に貢献が顕著と認められる会員に高い尊敬と深い感謝の意を表するための制度として、フェロー会員の認定制度があります。本企画では、新たにフェローの称号が贈呈されました生岩先生を講師としてお招きし、映像情報メディア技術の発展に寄与した業績をご講演いただきます。
12月12日(火) 13:45~14:30
会場C 05教室
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フェロー受賞にあたって( ~よきメンターとの出会い~)
私が開発・研究を続けることができたのは2人のメンターのおかげです。最初のメンターは、努力を続けることの大切さを教えてくれました。この後、次の職場で二人目のメンターに出合い、博士号(MOSFET式電力増幅器)を取得することができました。もう一つの出来事は、「送信機だけではなく他分野に手を広げておかないと定年までもちませんよ」というある先輩の一言でした。確かに花形分野の寿命は短いので、光伝送技術と地デジに関する開発テーマに取り組みました。大学に移れたのは、光や地デジで成果を上げることができたおかげだと考えています。本講演が、若い方々の参考になれば幸いです。
広島市立大学 名誉教授
生岩量久 氏
12月12日(火) 4・5限目 【特別企画1】5G(高速・大容量,低遅延,多接続)が拓く新たな世界への取り組み
次世代の移動通信システムとして、高速・大容量化、超多数端末接続、超低遅延、超高信頼性などの特徴を持つ第5世代移動通信システム(5G)の検討が世界的に進められている.
日本においても,各種の研究団体、学会、移動通信関係各社で5Gのユースケースや要求条件,技術研究が行われている.
本シンポジウムでは,携帯電話3社の第一人者をお招きし,5Gが拓く新たな世界への取り組みや展望について講演頂き,映像情報メディア応用の観点など議論を行う.
12月12日(火) 15:30~18:00
会場A 03教室
司会:柳原広昌(KDDI総合研究所)
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S1-1 5Gによる豊かな未来の創造と早期実現に向けたドコモの取り組み
第 5 世代移動通信システム 5G は,既存のシステムをさらに発展させた超高速・大容量,多数接続,超低遅延などの特徴を持つ次世代の移動通信システムであり,国内外において,2020 年頃の 5G の実現に向けた研究開発と国際標準化貢献に関する取り組み等が活発に行われている.本講演では,5G によって創出される未来のアプリケーション・サービスのイメージと無線アクセスへの要求条件,ドコモが提案する 5G 無線アクセスのコンセプトと高周波数帯を用いる無線伝送技術等を述べるとともに,それらの検証実験と映像情報メディア応用を含む新しいアプリケーション・サービスを評価するシステムトライアルなど,5G の実現に向けたドコモの最新の取り組みを述べる.
(株)NTTドコモ 先進技術研究所 5G推進室 5G方式研究グループリーダ,主幹研究員
奥村幸彦 氏
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S1-2 5Gユースケースとソフトバンクの取り組み
5Gにおいては、従来からのモバイルブロードバンド通信に加えて、多数同時接続通信および高信頼低遅延通信のための無線能力の拡張が行われている。これらは移動通信事業者にとって新領域であり、5Gの利用が想定される他産業のユーザー(Vertical sector)との協業によるユースケースの検討が重要である。ソフトバンクでもトラックの隊列走行への5Gの応用などパートナー企業との共同実証実験を進めている。本講演ではまず5Gの無線能力とそのユースケースについて概観する。次に、ソフトバンクの取り組みについて具体的に紹介する。
ソフトバンクモバイル(株) テクノロジーユニット 技術戦略統括 先端技術開発室 先端技術研究部 担当部長
吉野 仁 氏
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S1-3 5Gの可能性と展望 KDDIの取組み
次世代のモバイルネットワーク(5G)の展望とそれに向けた取組みについて紹介する。
先ずこれまでのモバイルネットワークの進化と標準化状況を概説する。そして、5Gに求められる機能要件や、それらの実現に向けた主要技術に触れる。更に、KDDIの5Gビジョンと、その実現に向けた5Gに関するKDDIの取組についても述べる。KDDI(株) 技術統括本部 モバイル技術本部 次世代ネットワーク開発部 マネージャ
酒井清一郎 氏
12月13日(水) 昼休み 【特別企画2】2016年度各賞受賞企業によるデモ展示(公開)
2016年度に当学会が主宰する各賞を受賞された企業の方々のご協力を得て,デモ展示企画を行うこととしました.いま放送の現場で用いられている技術や,次世代の放送を予感できる技術,そして研究の最前線の技術について,それぞれデモを通してわかりやすく,親しみやすくご紹介いただきます.各企業でどんな研究開発が行われているかについて,企業の特色も垣間見ることができ,大学関係者,学生の皆さんにも貴重な機会となっています.
12月13日(水) 11:30-14:30
63号館1階 情報ギャラリー
[出展デモ]
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マルチファイルプレーヤー(KAMELEON)の開発
関西テレビ
栗山和久
オンテック
加藤三三男
オンテック
高津清誠
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アーカイブ統合型ニュース制作システム~プロキシ・ハイレゾを自動置き換えする編集ワークフロー「プロキシ編集プラットフォーム」の開発~
関西テレビ
小池 中
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ハイブリッドセンサーを用いたハンディカメラによるバーチャルスタジオの開発および実用化
NHKエンジニアリングシステム
加藤大一郎
NHKエンジニアリングシステム
武藤一利
NHK放送技術研究所
三ツ峰秀樹
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情報漏洩防止型SDメモリカード「読み出しロック機能MamolicaTM(マモリカ)付きSDメモリカード」の開発
東芝&日本テレビ共同
情報漏洩防止型SDカード開発チーム
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FPU・SNG共用受信アンテナの開発
テレビ朝日
FPU・SNG共用受信アンテナ開発グループ
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ゴルフ中継におけるショットデータCGシステムの開発
TBSテレビ
青木貴則
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ノンリニア編集におけるリアルタイムテロップ機能”iTake”の開発
テレビ朝日
大松浩一郎
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1億3300万画素撮像素子及びフル解像度単板カメラシステムの開発
NHK
フルスペックSHV単板撮像システム研究グループ
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フルスペック8Kスーパーハイビジョン圧縮記録装置の開発
NHK
8Kスーパーハイビジョン記録装置開発グループ
12月13日(水) 3~5限目 【特別企画3】大学発イノベーションを支える産学共創とベンチャーキャピタル(VC)
平成13年(2001年)の平沼プラン:大学発ベンチャー1000社創出構想(http://www.meti.go.jp/policy/innovation_corp/sangakurenkei/hiranumaplan1.pdf)に端を発する大学発ベンチャーは、大学に潜在する研究成果に基づく「イノベーション創発の担い手」として期待されてきた。さらに、その基盤整備のために、平成24年度には、補正予算で国立4大学へ1000億円の出資を決定し、平成26年6月の閣議決定;日本再興戦略では“「今後10年間で、20件以上の『大学発新産業創出』を目指す」とした。平成27年から28年にかけて、国立4大学において投資事業有限責任組合が組成され、エレクトロニクス・ソフトウエア・マテリアル・バイオ等の分野における大学の研究成果を核としたベンチャー起業への投資が展開されている。また、当該投資事業有限責任組合組成と並行して、他の大学においても同様の取組が多く展開されるに至っている。
本シンポジウムでは、産学共創ならびに大学VCによる大学発ベンチャー支援の実際を鳥瞰し、日本の新産業創生に向けた取り組みと課題を討論したい。
12月13日(水) 13:15~17:15
会場A 03教室
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司会
目白大学経営学部 教授/アントレ研委員
中村裕一郎 氏
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開会挨拶
大阪大学・SBGV/アントレ研委員長
樺澤 哲
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S3-1 [基調講演]経済産業省のベンチャーイノベーションの促進策
政府では、成長戦略の一環として「産業の新陳代謝とベンチャーの加速」を掲げ、一連の施策を展開してきた。その結果、現状ではベンチャーを巡る環境は著しく改善し、大企業側もオープンイノベーションの取り組みを加速している。今後、IOT、AI、ビックデータなどの新技術が駆動する第四次産業革命が進展し、国際的なイノベーション競争が激化する中において、ベンチャーや大企業のオープンイノベーションの動きを更に加速するには何が必要か、政策を紹介しつつ会場の皆さんと考えたい。
経済産業省経済産業政策局新規産業室 新規事業調整官
石井芳明 氏
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S3-2 [招待講演1] 【東大】
産学連携VCとしての、東京大学エッジキャピタルの取組と技術系ベンチャーの俯瞰
(株)東京大学エッジキャピタル(UTEC) プリンシパル
坂本教晃 氏
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S3-3 [招待講演2] 【早大】
ウエルインベストメント(株) 社長
瀧口 匡 氏
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休憩
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S3-4 [招待講演3]慶應義塾大学のベンチャーキャピタルについて
慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)は慶應義塾大学の研究成果を活用したベンチャー企業を育成し、研究成果の社会実装による社会貢献をミッションに2015年12月に設立されたベンチャーキャピタルである。2016年7月に民間資金による45億円のファンドを設立し、すでに10社のベンチャー企業に投資を行っている。投資先はAI、ロボティクス、デジタルヘルス、再生医療など幅広く新産業として期待できる分野をカバーしている。本講演ではKIIの組織体制、投資方針、投資プロセス、投資先企業の紹介を行う。
(株)慶應イノベーション・イニシアティブ 社長
山岸広太郎 氏
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S3-5 [招待講演4]大学発イノベーションを支える産学共創とベンチャーキャピタルの役割
大阪大学では、キャンパス内で人材育成と挑戦的な研究を推進しながら、大学にある卓越した研究シーズを社会還元に直結させることを目指し、2006年に「インダストリー・オン・キャンパス」をコンセプトに共同研究講座制度を導入し、産学連携を積極的に推進してきた。2017年4月、「産学連携から産学共創(Co-creation)へ」をコンセプトに産学共創本部に改組し、社会(産官学民)との連携をより重視し、新たなスタートを切った。また、平成24年度の補正予算において、4つの国立大学(東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学)に対して1000億円を出資され、官民イノベーションファンド事業を始めた。本講演においては、大阪大学の産学共創活動とベンチャー起業支援の新しい取組についてお話しする。
大阪大学産学共創本部 副本部長・教授
北岡康夫 氏
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講演総括&閉会挨拶
目白大学
中村裕一郎 氏
12月13日(水) 3~5限目 【特別企画4】AI研究の最先端とその未来
人工知能/AIは、これからの社会を支える重要技術として世界的に注目を集めている。日本国内でも、様々な大学/研究機関において、革新的な人工知能技術の開発を目指し日々研究が進められている。本シンポジウムでは、AI研究の第一線でご活躍の7名の研究者から、各領域における研究の最前線について講演をいただく。本シンポジウムを通じて、AI研究の最先端を参加者全員で共有するとともに、その未来について共に模索したい。
12月13日(水) 13:30-18:00
会場B 04教室
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オープニング,趣旨説明
NTT
田良島周平
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司会(前半)
首都大学東京
田川憲男
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S4-1 Deep Learning による視覚×言語融合の最前線(予稿なし)
Deep Learning の恩恵は、音声認識や画像認識、機械翻訳といった種々のタスクの
精緻化だけではない。それぞれのタスクにおける手法が畳込みニューラルネットワ
ークや再帰型ニューラルネットワークによって表されるようになり、異分野の研究
者にとっても理解しやすくなった。結果として、かつては独立に扱われていたよう
なモダリティのデータを融合し、理解・生成するような研究が大きな広がりを見せ
つつある。
本講演では、画像や動画といった視覚的なデータと、自然言語とを融合した挑戦的
かつ萌芽的なタスクについて、歴史的な経緯も踏まえながら紹介する。東京大学
牛久祥孝 氏
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S4-2 科学技術論文の自動理解による知識獲得(予稿なし)
科学技術の進展に伴い,膨大な知識や情報が生み出されています.これらの知識は,各分野独自のデータベースや,日々発行される科学技術論文の中に蓄積されていますが,データベースの構築や論文の内容理解には膨大な時間と手間を要します.本講演では,人工知能技術によって科学技術論文を自動読解し,専門分野のデータベースの完備化や知識の体系化を目指す取り組みについて紹介します.
奈良先端科学技術大学院大学/理化学研究所AIP
進藤裕之 氏
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S4-3 深層学習が切り拓く新しいメディア表現-超解像から動画生成まで-
深層学習のアプローチは,既存の問題を効率的に解けるだけでなく,これまで実現が難しいと思われていた動画生成といった無教師学習の問題や,別の分野,例えば,自動彩色やテクスチャ合成といった応用分野に対しても適用できることが複数報告されている.本稿では,これまでの問題に対する,深層学習を利用した試みについて説明した後に,深層学習が切り開いたいくつかの新しい応用について紹介する.
プリファードネットワークス
齋藤真樹 氏
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S4-4 Computational Design: 計算機科学的アプローチに基づくデザイン支援技術
本講演では,私が取り組んでいる「コンピュテーショナルデザイン」(=計算機科学的な方法論に基づいて人間の行うデザイン活動をモデル化し,拡張し,支援する新しいデザインのパラダイム)に関する研究を紹介する.デザイン活動を数学的な最適化計算として解釈することで,例えばモノを置くのに便利なホルダーを全自動でデザインしたり,奇妙な形の紙飛行機デザインでもよく飛ぶように賢く調整したり,さらには人間を計算資源として利用する「群衆計算」によって審美的に好ましいと感じられるデザインを半自動的に探索したり,うまく人間の知覚をごまかすことができるVR用手持ちコントローラをデザインしたりと,様々なことが可能になる.
産業技術総合研究所
小山裕己 氏
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途中休憩(時間調整含む)
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司会(後半)
NTT
田良島周平
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S4-5 富士通の人工知能Zinraiの紹介と理研AIP-富士通連携センターの取り組み
攻撃を実施しようとする者や攻撃手法の開発は今後も残念ながら収まることはないと思っています。攻撃手法そのものの把握や対応に加え攻撃者がなぜ攻撃を行うのか、「攻撃の意図」を可能な限り把握する。さらに様々なセキュリティ機関と攻撃そのものだけでなく、つかんだ予兆など様々な情報共有することにより、対応速度を上げる必要があります。情報が相互に交換されている組織やグループは、既に国内に存在していますが、其の殆どは個人対個人で醸成された信頼感をベースとしたものです。個人とコミッティとの信頼感をどのように組織対組織に広げていけるか、今後のサイバー攻撃への対応において決定的に重要になると考えます。
富士通研究所
岩倉友哉 氏
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S4-6 集団スポーツの動きの情報処理とそのモデル化
ヒトは他者との競争や協力を通じて、さまざまな問題を解決することができる。
しかし、この社会的、あるいは身体的な相互作用に関しては、行動データからその特徴を抽出したり生成したりすることが難しい。
集団スポーツは計測可能だが複雑な社会的・身体的相互作用を示すため、新たなモデリングや情報処理手法が必要な挑戦的題材である。
本発表ではまず局所的な二者間の攻防を題材に、順モデル的なアプローチが分解された階層内の各パラメータの最適化という観点では困難であることと、それらを部分的に解決した例を示す。次に二集団間の攻防について、データ駆動の逆モデリングが階層性や非線形性の観点で困難であることと、それらを部分的に解決した例を示す。理化学研究所AIP
藤井慶輔 氏
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S4-7 ステレオ・オプティカルフローの現状(予稿なし)
本講演では、コンピュータビジョンにおける一分野として密対応点推定問題について解説します。密対応点推定問題は、ステレオ・マッチングなどの3次元形状推定や、オプティカル・フローなどの動画モーション解析等を幅広く包括する問題で、様々な応用で必要となる基本的技術になっています。ここではその基本的な設定や性質、難しさ、近年の研究動向について紹介します。とくに最近は深層学習によるアプローチの登場が目立つ分野ですが、深層学習を用いるアプローチと、そうでないアプローチの両方を紹介する予定です。
理化学研究所AIP
谷合竜典 氏
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全体を通してのディスカッション
12月12日(火) 懇親会
12月12日(火) 18:30-19:50
63号館1階 ロームスクエア
会費:一般3,000円 学生1,000円
受付:懇親会会場入口