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図1 NTSC信号のスペクトル
図1にNTSC信号のスペクトルを示します。輝度信号のスペクトルがライン周波数間隔で並んでいますが、これは、映像が垂直方向によく似た波形をもつという性質があるからです。カラーバーのように垂直方向が同じ波形なら、線スペクトルになります。
色信号は、ライン周波数の半整数倍(奇数/2)のところにあります。これは、カラーサブキャリア周波数をその位相がラインで反転するように選んだからです。このようなスペクトル構造をくし形(インタリーブ)構造と言います。 ここで注意して下さい。色信号と音声信号が近い位置にあります。1MHzと離れていません。このままでは、音声信号が色信号にクロストークする危険があります。このクロストークを目立たなくするために、色信号と音声信号のスペクトルをくし形構造にします。この方法は、 音声搬送波をライン周波数の整数倍にします 白黒テレビでは、色信号はありませんので、ライン周波数と音声搬送波は独立に選ぶことができます。カラーテレビでは、整数倍に関係づけられます。 さて、ここで問題。白黒テレビではライン周波数と音声搬送波が整数倍の関係ではありませんので、カラーテレビでは、整数倍の関係になるよう、どちらかを変える必要があります。そこで、白黒テレビとの両立性を考慮して、ライン周波数を変えることにしました。整数倍の関係を保ち、白黒テレビのライン周波数に最も近い周波数は、 (ライン周波数)=(音声搬送波)/286 これでお分かりいただけたと思います。表1にNTSCの主要諸元を示します。カラーテレビでは、音声搬送波が基準になります。あとは計算してみて下さい。フィールド周波数は、ビッタリ、60Hzの(1000/1001)倍になっています。
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【文献】
大塚: |
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